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執筆者の写真Kota Minami(醸造責任者)

久しぶりに醸造家の南が投稿します!

すっかりホームページの更新やSNSの投稿をソムリエ社員の海野にお任せしてしまって、醸造家、南の本当に久々の投稿です。


かなり遡りますが、去年(2022)の弊社のぶどう収穫量はおよそ32トン。2020年、最初の仕込みの2倍以上だったかな?


かなり初年度より仕込み量が増えました。


初年度はまだ量が少なかったので、仕込み(畑の方の応援もありました)と醸造管理は1人作業でも余裕があり、翌年の春、4月には畑にもいっておりました。


ただ、去年の収穫量であるのに、数々のイベント参加、国税庁補助金事業などにも参加しつつ、ワインの酒質決定や、醸造管理と瓶詰めに関しては、ほぼ私ひとりでやり続けている現状でございます。。


続けているというのは、今もまだ昨年のワインがタンクにあり、瓶詰めを待っているという事。

秋の9月中旬までもうそんなにない中、朝から時には夜まで、醸造の仕込みの時期でないのに関わらず、ひとりで作業し続けている今日この頃。


弊社ワイナリーは、醸造室に窓がなく、またワインの温度管理に室温を15℃に設定している為、太陽の光や、夏の暑さを感じられずに今も過ごしています。


ソムリエ社員の海野はというと、社長から直々に販売促進リーダーという肩書を貰い、数々のイベントに参加、または自ら企画し、ワイン会や、お祭りなど販売に専念してくれています。

そうですね、作ったワインは皆様に楽しんで頂かなくてなりません。


私も手伝いたいところですが、ワインの事で1日が終わる日々です。


そんな中、本日のワイン作業は、赤ワインの管理でしたが、良い発見がありましたので皆様に報告いたします。

近々、赤ワインの瓶詰めを控えており、残していた2021年のヤマソービニオンの濾過、おり引き作業を黙々としておりました。


その為、木樽に入っていたワインを抜き取り、瓶詰め前のタンクに移して、空の木樽に去年の新しい赤ワインを入れ替えたところ、不思議な香りに驚きました。


いつも嗅いでいるヤマソービニオンは、どこかスパイシーで、オークの香りが豊かな赤ワインなのですが、去年のは特別にまたひと手間かけて仕込んだ事もあり、

まるでピノノワール?みたいな滋味深い、深山の香りが漂っておりました。


私はまさか、タンクの表示を間違えたか?!と、青ざめ、木樽にピノノワールを入れてしまったかと、焦ってしまいワインを確かめたのですが、すぐには分からず、、、


それほどまでに香りが異なる、(良い意味で異なるという事です)ヤマソービニオンでした。


結局、ピノノワールと、ヤマソービニオンでは色味が全く違う事を思い出して、この深い黒色のワインはヤマソービニオン以外では無いと確信してようやく安心しましたが、あまりの香りの良さに驚きました。

私は毎年、ヤマソービニオンに合う酵母を探す為に少しずつ酵母のチョイスを変えており、欧州のカベルネや、メルローの様なスミレの香りが出ないかな?と考え去年も酵母を変えていました。


また、同時に発酵前にあるひと手間(企業秘密)をしてから発酵開始をしており、それも大きく影響して、今の出来になっていると感じました。


この2022のヤマソービニオンは、深山の滋味深い香りを纏っており、ヤマソービニオンファンの方を良い意味で驚かせたい、裏切って仕舞えるワインに仕上げたいと思っています。

その為、通常磨きをかける為に通す紙(セルロース製)のフィルターもかけずに、なんとか仕上げようと考えております。


ここまできたので、良いものに仕上げますよ。

去年は私の方から、社長に11月の末までヤマソービニオンの収穫を待つようにオーダーし、社長がそれに応えてくれたのです。


ヤマソービニオンは、ソービニオンの名の通り、カベルネ同様晩熟品種で、茎の香りもピーマン臭(青臭さ)も強いので完熟させてその青臭さをなるべく減らす努力が求められます。(その青臭さを求める人もいますが、ヨーロッパなどではネガティブな要素です)


元々は、海野も言う様にヤマソービニオンは国際品種でもないし、カベルネと、山ぶどうの悪いところが出ている品種と酷評され、品種登録された本州、山梨などでも作付けが減っているとの話を聞いてますが、そこは醸造家の腕と意気込みで、初年度から美味しい赤ワインをお届けしようと、

計画を練って、ワインの味のデザインをしてきました。

毎年の改良を続けていますので、ぜひお楽しみにお待ちください。

2020から2022までの飲み比べなんかをすると、とても面白いと思いますね。


同じ品種でここまで違うかと、恐らく思われるのではないかな?と思います。


引き続き、秋の収穫までは、なかなか南は表舞台に立てない日々が続きますが、新作のワインが出たら、ぜひ醸造家の労働の結晶、畑チームの労働の結晶、ぶどう自身の逞しさの結晶とおもってら楽しんでみてください。


先ほどお話ししたヤマソービニオン2022は早くても今年の冬以降に出るかな?と考えています。


私も完成が待ち遠しいです。

美味しいワインになります様に。


最後に、私事ですが昨年、最初の子供(男の子)が誕生して1年が経ちました。

ワイン同様、良い人に育ててあげたいです。


それと、コンサドーレ関連では、石井謙伍さんの引退記念ラベルワインは、弊社としても初の品種でのリリースとなるツヴァイゲルトレーベ(自社栽培100%)での製品化を目指して準備中です。


こちらも、ぜひお楽しみにね!


閲覧数:193回4件のコメント

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4 Comments


believe969802
Jul 18, 2023

床が汚いですね

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赤ワインの作業中どうしても漏れがあって床が汚れる事があります。


汚れは都度洗い流し、定期的に洗剤を利用し床磨きしています。(作業中の画像で、すみません)

古い工場をリノベしている事もあり、床に凸凹もあるので、真っさらな状態には出来ませんが、できる限り衛生面には気をつけております。


床がコンクリートの為、塗装に欠けが出てしまうので、塗り直し等したいところなのですが、

(床の黒い部分は緑の塗装が剥げてしまった部分です)ワインがある以上、塗料等の強烈な薬品臭に晒すことも出来ませんので、現状では都度都度の洗浄作業に留まっています。


もしご希望でしたら、現状見にきて頂く事も可能ですので、お知らせください。

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諭 櫛桁
諭 櫛桁
Jul 18, 2023

パパそっくりですね😍

ヤマソーとツヴァイ待ってま〜す。

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有難うございます!

期待していてください。

よく似ていると言われます。

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ぶろぐ
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